僕はパチンコパチスロに依存している時間より長く、精神科・心療内科にかかっていますが、自分が何かの病気だと言われたことはありません。
なので病識というものがないのです。まあそれなりに気分が悪かったり、抗不安薬は効いたり、うつ病の疑いがある程度の心理テストの結果になったりはしますが、でも「病気じゃない」っていうのは、それはそれで結構辛いんですよね。
病気という明確な理由があれば、大手を振ってとなると語弊がありますが、まあ自分の生きづらさにも納得がいくというものです。
でも、病気じゃなければ、それは甘えだったり、自分の性質や人格自体に欠陥があると思わざるをえません。いまも「不安神経症」とか以前は「抑うつ状態」とか、病気なのか何なのかよくわからぬ診断書によって、とりあえず休めと言われて休んでいます。
まあこれは踏み込んで診療する気の無い、ベルトコンベアーな病院がとる対処で、辛いといえば薬は増やしてくれますし、診断書も書いてくれるところの診断なので、本当のところ、自分がどういう症状なのか検討がつかないです。
まあ、そんな中自分が、「非定型うつ病」という可能性も無くはないかな、ということで読んでみた本が以下です。
こんな人・こんな時におすすめ
「非定型うつ病」というワードに興味がある、もしくはそういう疑いのある人が身近にいる人が、理解を深めるための入門書としておすすめ。
「(よく/とことん)わかる」的な本を立て続けに読みましたが、そういうことを書いてある本は、あくまで「わかる」ということが目的なので、今何らかの症状に苦しんでいる人が具体的に問題解決に至るタイプの本ではないという点に注意です。
現時点で、自身が非定型うつ病の疑いがあると思っている人にとっては、むしろよく知っている知識が多い気がするので、あまり大きな発見はないかと思います。
ざっくり概要
- 著者「監修」は東京女子医大病院の神経精神科の教授で医者です。
- 非定型うつ病と従来型うつ病の比較、治療の種類や、社会復帰のための方法の「概要」が書かれています。が、あくまで概要に止まるので、これも実際に非定型うつ病患者本人がこれを読んだところで、なにがしかの解決をえられるものではありません。
グッドポイント
- 医学的知見、客観的な判断によって理解を深めることができるという点では利用価値があります。
- 治療法や、症状については幅広く解説が行われていると思います。
イマイチポイント
- こういった類の本には必ず、チェックシートが付いているように、この本にももれなくチェックシートが付いていますが、ではこのチェックシートによって自身が非定型うつ病だとわかったところで、とりあえず受診してみましょう以外の解決策がない。ということ。
- なによりすでに、6年も前の出版となってしまうと、情報が古い可能性が高く、新たに購入することはあまりおすすめしません(笑)図書館で十分です。(図書館リンクをぜひご利用ください)
トータルの感想
ネット上で手に入る知識以上のことは正直ないかもしれないというのが感想。もちろんあまり知識がない人のための入門書としての役割は果たしているかもしれませんが、DSMのバージョンが古いこともあって斜め読みでした。。
まあ正直なところ、自分の今の辛さが何に起因しているのか、ということを改めて考えたいと思って読んでみた本ですが、自分は非定型うつ病でも従来型のうつ病でもない気がして、やっぱり一筋縄では自分の問題を解決するに至らない、と改めて思いました。