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「うつ病は甘え」をちょっと掘り下げて考えてみる

投稿日:

 

「うつ病は甘え」

 

今の時代、このような考えを堂々と言ってしまうものなら、

非常識人として、周りから総スカンを食らってしまうくらい、

うつ病という言葉に対しての認知度、理解というのは広まりました。

 

ただ、やっぱりそうは言われても、甘えにしか思えない人もいるでしょう。

モラハラだなんだと言われてしまう世の中の方がおかしいと思ったりもするでしょう。

 

逆に、いま “うつ病” によって、

苦しいと思いながらも理解が得られないと悩んでいる人もいるでしょう。

 

今回は、そのギャップを埋められないかどうか、

という点について、ちょっと考えてみます。

(僕はあくまで素人です。精神医学とかの知見は一切ありませんが、

多くの方は素人なので、素人の視点があった方がいいと思って書いています)

 

ちなみに僕は12年以上、精神科or心療内科に通院していますが、

うつ病と診断されたことはありません。

でも今休職しているので “甘え” の部類に入りそうな人種ですw

 

れっきとした病気としてのうつ病

まず勘違いしてはいけないのは、

うつ病という病気はあるということ。

なので、「うつ病=甘え」という論理は間違いになるでしょう。

 

専門的なことが書かれたサイトや本はいくらでもあると思いますし、

正直僕も詳しくはないので割愛しますが、

脳内物質のバランスが異常な状態の病気。

と考えれば良いのかなと思っています。

 

なので、投薬によって、

脳内物質のバランスを整えるなどの治療が効果的なのだと思います。

 

甘えだと言われてしまう “うつ病”

一方、うつ病でなくても、気分が不調だったりすることはあり得ます。

抑うつ状態などと呼ばれるのがそれにあたるでしょう。

病気ではないにしろ、リズム的に気分が優れないといった場合ですかね。

“うつ病” という言葉の認知度が広まってるために、

ちょっとでも気分が悪いと、「うつっぽいわ〜」などと言ってしまいがちです。

 

甘えだと言われるのは、こういった、

うつ病とまでは言えない不調、

あるいはうつ病以外の要因による辛さや苦しさであるにも関わらず、

自分は “うつ病” だと主張して、わがままを言ったり、

仕事や学校をサボるように見えてしまう人が少なからずいることによって、

「うつ病=甘え」という図式が出来上がってしまい、

本当にうつ病の人が肩身が狭くなったりします。

 

生まれてくる齟齬

はい、もちろん「辛い、苦しい」と訴える人は、

実際に辛くて苦しいのでしょう。

それを甘えだとは思いません。

 

ですが “うつ病” ということを主張して、

わがままを言ったり、他人を攻撃したりするような人のことを、

正常な判断ができる人であれば、

感覚的に「本当はうつ病ではないな」と思ってしまうのも事実です。

 

もちろん、医師から「うつの疑いがある」と診断があったとか、

チェックをしてみたら当てはまるとか(2週間とか短か!)

色々理由づけはあるのでしょうが、

本当にうつ病の人は、それを理由にした辛さ、

苦しさを主張したり振りかざしたりしないものでしょう。

(そもそもそうした気力すらわかない病気だと思うので)

 

でも頭ごなしに「それはうつ病ではない」

と言ってしまうと、今度はモラハラだなんだと言われてしまうので、

なかなか困ったものですよね。

 

「新型」とか「非定型」などと言われたりもしますが、

いずれにしろ、本人も周りも苦しいだけで救いが無い状況です。

 

その「常識」は本当?

では何がこの不幸な状況を生み出しているかというと、

「特別な状況が無い限り、人は頑張らないといけない」

といった文化や空気なのだと思います。

 

例えば、会社で周りが残業しているのに、

理由もなく早く帰ると肩身が狭かったりしません?

まあ僕なんか独身なので

「子供の送り迎えがあるから」

などと言った理由を作ることができず、

早く帰ると何となく肩身が狭いです。

でも体裁のためにサビ残なんて割に合わないので、

仕事なければきちんと帰りますけど。

 

また、病気でも無いのに会社を休んだりしてはいけない。

っていうのは「社会人の常識」ってやつですよね。

下手したら病気であっても休めないなんてことがあるかもしれません。

 

でも、その「常識」本当に正しいのでしょうかね?

誰だって、辛い時、苦しい時、休みたい時があるでしょう。

でも「それでも頑張って仕事してるのに」

って思わざるを得ないような空気、常識が、

ますますみんなを苦しい状況に追い込んでいる気がします。

 

だから、何らかの理由でその常識の中で苦しいと思ってしまう人は、

その常識の範疇で、つまり「病気」という手段をとって、

休まざるを得なくなるのです。

それが手取り早く認知も進んでいる “うつ病” になりがちなので、

色々不幸なことが起こるのです。

 

多くの人はラベルを貼りたがる

Highly Sensitive Person(HSP)

内向型人間

アダルトチルドレン

気分変調性障害

回避依存症

 

あるいは、ギャンブル依存症

 

うつ病以外にも、社会的なマイノリティーというか、

この社会での生きづらさ、苦しさの原因を定義しようとするラベルは色々あります。

 

それは病気と認定されていたり、

あるいは病気ではなく、性格や性質の問題だったり。

 

とにかく、人はいろんな属性を持って日々生きており、

一人の人間を、たった一言で表す言葉なんて実は存在しません。

 

でも、多くの人は、わかりやすい言葉、定義を選択して、

自分は、そこに属するものだと思いたがります。

そして、その所属したがる心理、人にラベルを貼りたがる心理というのは、

そこに所属しない人を排斥したり、多様性を認めない精神に繋がってしまいます。

 

 

ラベルがあると、安心します。

自分はそのラベルが貼られた集団に所属することで安心感を得られます。

仲間がいます、理解し合えると思えます。

 

でも、きっとラベルによって判断された仲間意識は、まやかしなのです。

 

ラベルを大切にする人たちは、

自分と異なるラベルが貼られた人を責めたがります。

仲間意識がなくて、同調できない人を排斥します。

そして、無視やいじめに繋がったりするのです。

 

それがわかっているから、

自分のラベルを必死に探します。

自分を一言で簡単に言い表せるわかりやすい言葉を探します。

そして、その集団に入って安心したいのです。

 

でも、あなたは、そんな一言で表せるほど、

薄っぺらい人間でしょうか?

自分=〇〇

と簡単な図式で表せる単純な人でしょうか?

 

きっと違うと思います。

言語化できない、複雑な要素が絡み合って、

あなたという要素が形成されているのだと思います。

 

そして、それは決して人と同じではない。

自分自身にしかない、オリジナルなもののはずです。

 

ラベリングされない自分や他人を大切にする

多種多様な人種がいる国家では、そういったラベルの意識は薄いかもしれませんが、

おそらく、日本の文化というのは、

空気や協調性、わかりやすい集団を求める傾向にあるのではないかと思います。

 

自分とは違う思想があることを受け入れられない。

ストルレス耐性が人それぞれであることを理解できない。

あるいは、体力があって、外向的であることが尊重されたりする。

そういう社会になかなか適用できない人は、

自らを障害や病気だと認めなければ社会的に居場所がなくなってしまう。

 

そういう社会がやっぱり嫌いなのです。

 

自分は自分、それ以外の何者でもなく、

様々な側面があり、時間や環境によってそれらは刻々と変化していく。

その変化も含めて、自分を受け入れられる。

それを受け入れた上で、人と人同士が、

本来は全然違うものであり、

完全には理解できないものであるという認識を持って初めて、

本当に相手を尊重する精神が生まれるのでは無いかと思います。

 

だんだん、話がそれてきてますが、

つまり「うつ病」なんていう簡単なラベルに頼らず、

自分自身を言い表す言葉や、言葉以外のものにもっと思いをはせて、

いろんな要素を組み合わせた自分を形成し、それを肯定すること。

 

そして、その多様性を面白いと思える、受け皿をつくることが、

他者への理解、

あるいは自分を他者に理解してもらおうとする第一歩なのかなと思います。

 

「うつ病は甘え」と思ってしまう人も。

「うつ病だから辛い」と訴えてしまう人も、

それ以外の側面で、その相手を理解しようとする歩み寄りが大切なのではないかな、

と思います。

 

まあ、最後に無責任発言ですが、

僕は、まだこれに関しては考えている途中ですし、

自分が何者か、

あるいは、他人はどういう人なのか、

他人とどういう距離感で関わればいいのか、悩んでいる途中です。

 

このブログに関しても、

ギャンブル依存症を克服するという目的で立ち上げましたが、

僕にはギャンブル依存症という側面以外の、

様々な問題、苦しみ、悩みがやはりあるので、

それらについて、総括的に捉えて、

自分が自分でありのままで楽に生きていける方法を模索していきたいところです。

 

 

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